辻褄が合わないために確信することができない。
そしてそう思いたくない 。

だけど心の底ではそう思っている。
そのジレンマから抜け出せない。


自分を騙せていた頃が懐かしいくらいに
今は自分を騙せない。

それは良いことなのかもしれない。

でも前に進むための力を作ることができない。

本当はあれでよかったのかもしれない。

受け入れられないことも、工夫して受け入れて新しい自分に生まれ変わったつもりで
生きていた。

過去の自分も否定せず、過去の自分として。

愛されるため、愛するためだけに
ひたすら頑張っていた。

それでよかったのかもしれない。
それが私の生きる目的で正しい生き方だったのかもしれない。

どんなに虚しい人生でも、誰かの中に生きることは
何より心の薬になったのだから。

私が今悲しいのはきっと、失った時間そのものよりも、昔の自分が死んだ悲しみからなのかもしれない。
人は成長していくにつれて必然的に失なっていく。
でも私はそれ以上に何かを失っている。

だけどこれからも失なっていくものは増えていく。
容赦なく。

だから前を向きたいのに前を向けない。

大人になるにつれて、人を支える側になるはずなのに、私はいつまでもそれができない。

悲しい経験と記憶ばかりが積もっていき
嬉しかった記憶や幸せを感じた記憶ごと
全て無かったことにしたいくらい
悲しすぎる記憶やトラウマが沢山ある。

そして私は何故か間違った道を選んでは
不要な徒労ばかりをして自分を傷つけていた。

私は恵まれていると思う。
人生が変わるチャンスはすぐそこにあると思う。

だけど、どれが幸せになれる道なのだろう。


もしかしたら
何があってももう幸せにはなれないかもしれない。

だけどここで頑張ることをやめたなら
私は本当に孤独になり、僅かに与えられていた
楽しみや喜びさえも失い、
ただただ今よりずっと幸せだった頃の記憶を
思い出すだけの人生になる。

そして常に病気に怯えて苦しみながら
なかなか死ぬことができない。

時間をもてあます割に
経つのがますます早くなる。